検証してみた公開 2026-09-15 ・ 更新 2026-09-15

トレンドライン・水平線・ダウ理論は勝てる?20以上のルールをデータで検証してみた

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トレンドライン・水平線・ダウ理論を検証してみた

結論:合格したルールは0本でした。いちばん驚いたのは水平線です。「何度も反発した線ほど強い」はずが、反発2回→3回の線でむしろ成績が下がり、適当に引いた偽の線の方が良い結果になりました。

検証のしかた

R=1回の損切り額を1としたときの、1取引あたりの平均損益。−0.10R なら、損切り1万円の設定で1回あたり平均1,000円の損です。A=その銘柄のふだんの値幅(ATR)を1とした大きさ。

結果一覧

水平線の反発回数(2回→3回で強くなる?)不合格6銘柄・15分足/30分足、53,614通り(約4,700万トレード)。回数が増えると −0.0039R 悪化。偽の線の方が良かった
水平線の支え(金の1時間足)不合格本物の線 −0.053R に対し、偽の線の平均は +0.049R。本物が偽物に負けた
水平線の反発(FX 4銘柄)→ EA にして再テスト不合格Python の検証では +0.0454R だったが、実際の EA では −0.0547R。差の 0.10R は「未来を少し見ていた」分だった
水平線+ダウ理論+EMA25/75/200 の再テスト不合格12銘柄・1時間足、6,311回。コスト2倍で −0.1275R、PF 0.803、勝率41%。コスト前でも −0.0583R
トレンドライン抜け(金の4時間足)不合格過剰最適化の確率(PBO)0.223。複数の関門を通らず。数字は全期間から選んだ上限値
水平線・トレンドライン抜け、レンジの逆張り不合格14.4万回のシミュレーションで 18本が PF 1.10〜1.35 で生き残ったが、2022年からの検証で 16% に崩壊
ダウ否定+フィボナッチ38.2% の指値(4時間足)不合格23年で PF 1.18、未使用期間 304回で PF 1.22。見栄えは良いが、過剰最適化の確率 0.449 で関門を通らず
日足ダウ × 4時間足の戻り高値抜け不合格23銘柄 753回。差 −0.012、p 0.92(意味のある差なし)
日足の高値・安値ブレイク(20日・12か月・3か月)不合格3回の前提テストすべて不通過(p 0.38 / 0.96 / 未使用期間 −0.148)
押し目・転換・高値更新(12銘柄・4時間足)不合格−0.029A / +0.034A / −0.060A。運任せの売買の範囲内
金の EMA並び+ダウ+水平線不合格1時間足 −0.0882R・PF 0.864/4時間足 −0.0723R・PF 0.875
エリオット第3波(深い押しの後に大きく伸びる?)不合格14銘柄・日足。深い押し − 浅い押し = −0.301。理論と逆向きの差が出た
マーフィーの「2/3戻し」不合格14銘柄・日足。p 0.537、銘柄別 7勝7敗

なぜラインは効かなかったのか

ライン系のルールは、「多くの人が同じ線を見ているから、そこで反発する」という考えに立っています。でも検証では、その線に特別な力は見つかりませんでした

  1. 引き方で結果が変わる:どの高値と安値を結ぶかで線は何本も引けます。過去のチャートで「効いた線」を選ぶと、良い結果は後から作れてしまいます。
  2. 未来を少し見てしまう:水平線の EA では、検証用のプログラムと実際の EA で 0.10R の差が出ました。線を引く時点で、まだ確定していない高値・安値を使っていたからです。
  3. コストに負ける:短い足ほど1回のコストが重く(1時間足は日足の約5倍)、小さな偏りは消えます。

ラインを使うなら

エントリーの合図としてではなく、損切りや利確の置き場所の目安として使うのが現実的です。EA にするなら、線を引く時点で確定している足だけを使っているかを必ず確かめてください。

この検証の注意点

運営者が自分の EA 開発のために行った検証の記録です(2026年9月時点)。特定の取引をすすめるものではありません。

よくある質問

水平線の反発回数が多いほど強い線ですか

運営者の検証(6銘柄・53,614通り)では、反発2回から3回に増えると成績はむしろ −0.0039R 悪化し、適当に引いた偽の線の方が良い結果でした。

ダウ理論の押し目買いはEAで勝てますか

12銘柄・1時間足の検証では、水平線+ダウ+EMA の押し目買いは6,311回で −0.1275R(コスト2倍)、PF 0.803 でした。ほかのダウ系ルールも合格したものはありません。

トレンドライン抜けは使えませんか

金の4時間足のトレンドライン抜けは、複数の関門を通りませんでした。エントリーの合図より、損切りや利確の目安として使う方が現実的です。